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執筆者の写真diamondhake

世界一詳しい「ペトロニウス1926/Petronius1926」のネクタイの話

更新日:2020年3月19日


ペトロニウスのブランドロゴ。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:petronius1926.com

「ペトロニウス1926/Petronius1926」は、「ペトロニウス」として知られています。この記事ではブランドのヒストリーを踏まえて、「ペトロニウス1926」として表記しています。

 
ミラノのペトロニウス。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:instagram.com

ペトロニウス1926は、1926年にミラノのスカラ座に近いルガベッラで創業しました。以来、3代続く老舗のハンドメイドのネクタイブランドです。

創業者のルイジ・ウォーリッシュは、ブランドの名前を決めるにあたり、古代ローマからヒントを得ました。

ペトロニウスとは、ローマ帝国ユリウス・クラウディウス朝期の政治家のことです。第5代ローマ皇帝ネロの側近で、小説「サテュリコン」の作者として一般に知られています。

このペトロニウスはビテュニア属州総督として赴任し、西暦62年には執政官を務めた人物です。元老院議員として快楽な生活に身を捧げて、皇帝ネロにとっては流行の助言者、遊びの仲間でもあったようです。

イギリスの作家D・H・ロレンスは、「ペトロニウスは公明正大だ。彼は何をしても彼の中の純粋な精神を堕落させ汚させはしない」と評価しています。

そんな歴史上の人物、ペトロニウスの名前をブランドに冠した理由は、常にもっとも美しい形で最高のネクタイを作ろうという意思表明だったようです。

創業者ルイジ・ウォーリッシュは、古代ローマとその時代の伝説的人物へのオマージュとして、ブランドの名前をペトロニウス1926と名付けたのです。

ブランド名の決め方がちょっと独特で面白いです。イタリア的なユーモアセンスなのでしょうか。

ペトロニウスの由来。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:wikimedia.org

ペトロニウス1926は、今でもウォーリッシュ一族によって経営されています。

ルイジの息子ガストンの子ども世代の兄弟姉妹がペトロニウスの経営にあたったいます。ルイジJr がイタリア市場を担当し、ジリオラが海外市場担当、シモーネが生産管理を担当しています。

 
ペトロニウスのネクタイ生地サンプル

出典:instagram.com

ペトロニウス1926は、イタリア職人の手仕事に重きを置いていて、生地の裁断から縫製まですべてのネクタイ製作工程を手作業によって行なっています。

創業者が作成した1920-1940年代のアーカイブをもとにデザインされるペトロニウス1926のネクタイは、クラシックスタイルのなかに時代性をうまく反映させています。

100年近くの歴史を誇るブランドであるペトロニウス1926は、その伝統と技術を家族で継承して守ってきました。

ペトロニウス1926のネクタイの生地は英国やイタリアの工場で織られた高品質なものばかりです。

それらの生地をイタリアの工房でハンドメイドにこだわって少量生産を続けています。

高級ブランドというものは、事業が拡大すると海外(多くの場合、中国や東南アジア)に大きな工場を建設しますが、ペトロニウス1926は祖父であり、創業者であるルイジの掲げたブランドポリシーに基づいてハンドメイドを貫いています。

ペトロニウス1926のネクタイは、イタリアらしくデザインセンスに優れていて、色彩の使い方が本当に巧みです。

また、遊び心があるのも特徴のひとつです。ネクタイの表地と裏地を変えたり、ネクタイ生地でアクセサリーを作ったりと面白いブランドです。

いくつかのネクタイでは、裏地を使わない仕様を採用しており、剣先のエッジ部分をハンドロールで仕立てているものや三巻き仕立てのものあります。

セッテピエゲのネクタイもハンドで丁寧に折りたたまれていて、技術の高さをうかがい知れます。

ペトロニウス1926のネクタイで、もっとも人気なのは36オンスのツイル地のネクタイと、同じく50オンスのものでしょう。

また、リネンウールやカシミヤ、ウールなどの厚みのある冬物素材のネクタイも得意な印象です。きっと暖かみのある色味や素材がジリオラの好みなのでしょう。

ペトロニウスのネクタイ生地を使った小物。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:instagram.com

ペトロニウスのネクタイ生地。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:instagram.com

ペトロニウスのセッテピエゲタイ。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:instagram.com

 

ペトロニウス1926はユーモアあふれる蝶ネクタイも生産していますが、日本でここの蝶ネクタイを見かけたことはありません。

ペトロニウスの蝶ネクタイ。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:instagram.com

ペトロニウス1926はウォーリッシュ家の絆をつないで今日の地位を築きました。

歴史的なアーカイブと革新的なデザインセンスを持ち合わせ、高いクオリティを誇り、世界中の有名店で信頼を勝ち得ています。

ペトロニウス1926は、アメリカ東部や日本でのマーケットを広くもっています。もちろんイタリア国内でも有名老舗ブランドです。

それで、イタリアブランドながら、アメリカ・トラディッショナルな雰囲気も持ち合わせているブランドと言えます。

とは言っても、アメリカ人はけっこうイタリアが好きだったりするので、そのあたりの按配はさすが心得ていて絶妙なバランスを保っています。

ペトロニウスのセッテピエゲのネクタイ。-蝶ネクタイ専門店ダイヤモンドヘイク

出典:instagram.com

日本では、セレクトショップの雄、ビームスが多く取り扱っていますので比較的に入手しやすいかと思います。

海外では「ペトロニウス1926ってブランドが気になるけど見たことない!知ってるか?!」なんて声が聞かれたりします。

イタリア・ミラノの老舗ブランド、ペトロニウス1926。

高所得なアメリカのセレブが欲しがるイタリアン・クラシックを見事に実現している印象です。最近はストールなどの小物も人気です。

遊び心と暖かみある雰囲気のネクタイが欲しい方におすすめのブランドです。

トラッドなジャケパンスタイルにイタリアのエレガントを加えたい人、あるいは、クラシックなスーツスタイルにイタリアの遊び心が欲しい人、ペトロニウス1926のネクタイがおすすめです。

Petronius1926公式サイト

Petronius1926公式フェイスブック

Petronius1926公式インスタグラム

DIAMOND HAKE公式オンラインショップ


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